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はむ院長の健康講座その12


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腰痛 後半

腰痛になる4つの原因

「今度は東洋医学的な腰痛の考え方を説明するよ」
「はい」
「東洋医学では腰痛の原因は4つあると考えるんだ」
「4つですか」
「寒湿(かんしつ)、湿熱(しつねつ)、血瘀(けつお)、腎虚(じんきょ)の4種類があるんだよ」
「なるほど、全然わからないです」

外邪

「じゃあその4つを説明する前に、東洋医学の基本的な外邪(がいじゃ)の考え方を説明しようか」
「お願いします」
「ウメタロウ君は風邪(ふうじゃ)は覚えているかな?」
「はい、身体に入り込んで風邪(かぜ)にする悪い奴です」
「それを防ぐのは何だったかな?」
衛気(えき)でしたっけ」
「うん、正解」

気候の変化「六気」

「自然界には六気(りっき)と呼ばれる気候の変化があるんだ」
「りっきですか」
「風が吹く、寒い、暑い、湿度が高い、乾燥している、とても暑い、の6つだよ」
「なるほど」
「それぞれ、風、寒、暑、湿、燥、火(熱)と呼ばれているんだ」
「火(熱)がとても暑い、なんですね」

人体に悪影響を与える「外邪」

「それが人体に悪影響を与える時に、風邪(ふうじゃ)、寒邪(かんじゃ)、暑邪(しょじゃ)、湿邪(しつじゃ)、燥邪(そうじゃ)、火邪(熱邪)(かじゃ(ねつじゃ))と呼び方が変わるんだよ」
「人体に悪影響を与えると外邪と呼ばれるんですね」
「六つの外邪をまとめて六淫(りくいん)と呼ぶんだよ」
「外邪が六つ全部まとまると六淫なんですね」

腰痛の原因

「腰痛の原因にはその六淫が関わってくるんだよ」
「そうなんですね」
「では改めて4つの腰痛について説明するよ」
「はい」

腰痛の原因1「寒湿」

「まずは寒湿(かんしつ)からくる腰痛」
「ふむふむ」
「これは寒さと湿度の高い場所に住んだり、水に濡れて冷えたりする事で、「寒邪」と「湿邪」が身体に入り込むんだよ」
「今風に言うとどんな感じなんですか?」
「寒さや湿度が身体に悪い影響を与えて、腰痛になるという意味だよ」
「なるほど」

寒湿の腰痛の症状

「寒湿の腰痛はどんな症状なんですか?」
「重だるい痛みがして、腰が冷えているのが特徴だよ」
「他にはありますか?」
「足のむくみ、手やおなかの冷えを伴う場合が多いし、雨の日や寒い日に症状が悪くなるのも特徴だよ」

寒湿の腰痛の改善方法

「寒湿の腰痛の場合、どうすればいいんですか?」
「腰を温めると症状が改善する事が多いよ」
「温めるといいんですね」

腰痛の原因2「湿熱」

「次は湿熱(しつねつ)による腰痛」
「これは「湿邪」と「熱邪」が入り込むんですか?」
「半分正解だよ」
「半分ですか」
「うん、湿邪が影響するケースもあるんだけど、熱邪は関係無いんだ」
「そうなんですか」

「湿熱」とは?

「まず「湿熱」という概念を説明するよ」
「はい」
「主に食べ過ぎが原因で、体内に水分と熱がこもってしまっている状態の事を言うんだ」
「ふむふむ」
「大食漢、体格が良い、髪が薄い、ニキビが多い、汗を沢山かく、おならが多い、豪快そうに見えて意外と悩みをかかえこむ、といった特徴が、湿熱体質の人には多いんだ」
「部長の事ですか?」
「部長の事は知らないけど、そういった体質の人は血や気の循環が悪くて、それが原因の腰痛になりやすいんだよ」
「湿邪はどう影響するんですか?」
「湿度の高い時期になると、症状が悪化しやすいんだ」
「なるほど」

湿熱の腰痛の症状

「湿熱の腰痛はどんな症状なんですか?」
「熱を伴った痛みがして、腰だけでなく身体全体が重だるいんだよ」
「体全体ですか」
「あとは、雨が降ると悪くなったり、甘いものや辛いものを食べると悪くなったりするよ」
「食べ物でも影響があるんですか」

湿熱の腰痛の改善方法

「湿熱の腰痛の場合はどうすればいいんですか?」
「寒湿とは逆に温めると具合が悪くなるから、冷やすと楽になる場合が多いよ」
「湿熱の場合は冷やすといいんですね」

腰痛の原因3「血瘀」

「次は血瘀(けつお)による腰痛」
「けつおって何ですか?」
「血瘀というのは、血液の循環が悪くなる事だよ」
「血行が悪いって事ですか」
「うん、血行が悪くて滞った悪い血(瘀血(おけつ))が患部に溜まるんだ」
「悪い血が腰に溜まると腰痛になるんですか?」
「そうだね」

血瘀の腰痛の症状

「血瘀の腰痛はどんな症状なんですか?」
「刺すような鋭い痛みがある、いつも同じ場所が痛む、特に夜痛む、押されると痛い、痛みがしつこい、といった特徴があるよ」
「割とピンポイントに痛むんですね」
「うん、同じ場所が鋭くずっと痛むイメージだね」

血瘀の腰痛の改善方法

「血瘀の腰痛の場合はどうすればいいんですか?」
「食べ過ぎを控えて野菜や海藻を取る事。きちんと睡眠をとる事。働き過ぎを避けて心穏やかな生活を心がける事」
「生活習慣病って事ですか」
「血瘀は腰痛だけではなくて、万病の元だからね。むしろ腰痛くらいで済んでいる内にきちんと改善する必要があるんだよ」
「なるほど」

腰痛の原因4「腎虚」

「最後に腎虚(じんきょ)による腰痛」
「どういう意味なんですか?」
「腎(じん)が虚(きょ)する、という意味だよ」
「虚するってどういう意味ですか?」
「簡単に言うと弱る事だよ」
「ふむふむ」

腎臓とは?

「では腎について簡単に説明するね」
「はい」
「現代医学的には、腎臓は血液を濾過して尿を作ったり体内のバランスを保つ、大切な臓器なんだよ」
「血液をキレイにするんですね」

腎とは?

「東洋医学でも、「腎」は大切な臓器として扱われているんだ」
「東洋医学でも重要なんですか」
「「腎は水液(すいえき)を主(つかさど)る」と言って、排泄や代謝等の体内の水分バランスを取るんだよ」
「そこは現代医学と同じなんですね」
「うん、それ以外にも様々な役割があるんだ」
「ふむふむ」

先天の精

「特に東洋医学では、腎には「先天の精(せんてんのせい)」という、両親から引き継いだエネルギー源が蓄えられていると考えるんだ」
「エネルギー源ですか」
「これが減ると老化して、尽きると死んでしまうと考えられているんだよ」
「先天の精って大事なんですね」
「それを格納する腎は、それだけ大切なものとして扱われているんだよ」
「なるほど、だから腎は大切なんですね」

腎虚の腰痛の症状

「では腎虚による腰痛はどんな症状なんですか?」
「耳鳴りを伴う事が多く、動くと痛み、休むと楽になる場合が多いよ」
「耳鳴りがするんですか」
「症状によって、冷えを伴ったり手足がほてったりするんだ」
「冷える人もほてる人もいるんですね」

腎虚の腰痛の改善方法

「腎虚の腰痛の場合はどうすればいいんですか?」
「栄養をとって、ゆっくり休む事だね」
「休養が必要なんですね」
「冷えている場合は温めて楽になる事が多いよ」
「冷えていたら温めるんですね」

腰痛の原因がひとつとは限らない

「東洋医学の4つの腰痛を説明したよ」
「はい」
「実際は、これらの原因が2つ3つと重なった腰痛も多いんだ」
「原因が1つとは限らないんですね」
「うん」

鍼灸指圧

「どの腰痛に鍼灸指圧が効くんですか?」
「腰痛の種類によって治療法は違うけど、どの腰痛でも鍼灸指圧はとても有効なんだよ」
「そうなんですか」

4つの原因にアプローチ

「例えば外邪が原因の場合は、外邪の侵入を防ぐ衛気の働きを鍼灸指圧治療で高める事ができるんだ」
「衛気の働きで寒邪や湿邪の侵入を防ぐんですね」
「湿熱等の体質も鍼灸指圧治療で改善する事ができるんだよ」
「腰痛になりやすい体質が改善できるんですね」
「血瘀の場合は鍼灸指圧治療をする事で血流の良い体質への改善と、滞っている部分の改善ができるんだ」
「体質改善とピンポイントの治療を同時にできるんですか」
「腎虚の場合は、鍼灸指圧の治療で弱った「腎」の気を補って、腰を温める力を取り戻させる事ができるよ」
「弱った腎も鍼灸指圧で元気になるんですね」

腰痛で辛いなら

「腰痛で辛い様なら是非鍼灸指圧の治療を受けてみて欲しいんだ」
「はい、では祖母にも辛かったら治療を受ける様に伝えておきますね」
「うん、そうだね」
「腰痛でお困りの方は日本橋オリエンタル治療院へどうぞ」


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