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はむ院長の健康講座 その18 


「五労(ごろう)」の話

「今日は「五労(ごろう)」の話をするよ」
「稲垣吾郎くんですか?」
「いや、人の名前では無いんだ」
「SMAPの話ではないんですね」

労働に応じた病気 生活習慣病

「五つの労働、という意味で「五労」なんだよ」
「労働ですか」
「うん、東洋医学のできた2000年前の中国でも、労働には色々な種類があったんだ」
「ふむふむ」
「そして従事する労働に応じた病気があったんだよ」
「生活習慣病ですか」

5つに分類される

「久視(きゅうし)・久臥(きゅうが)・久坐(きゅうざ)・久立(きゅうりつ)・久行(きゅうぎょう)の五つだよ」
「きゅ、きゅうり、きゅうか、ぎょうざ・・・なんですかそれ?」
「では1つずつ説明していくよ」
「はい、ちゃんとわかるようにお願いします」

久視(きゅうし)

「一つ目、久視(きゅうし)」
「きゅうりじゃないんですね」
「これは「ずっと見る」という意味なんだ」
「ずっと見る・・・?」
「目の使いすぎの事だよ」
「なるほど!」

眼の使いすぎで心臓が弱る?

「久(ひさ)しく視(み)れば血(けつ)を傷(やぶ)ると言ってね」
「どういう意味ですか?」
「目を使い過ぎると、心臓が弱るんだ」
「心臓が弱るんですか」
「うん、そして心臓がコントロールしている身体の部位は「血脈(けつみゃく)」なんだよ」
「ふむふむ」

血液の流れも悪くなる

「だから、目を使い過ぎると全身の血液の流れが悪くなるんだ」
「血行が悪くなっちゃうんですね」
「結果、心臓病や動脈硬化等にもなりやすくなるんだ」
「それは怖いですね」

眼の使いすぎは心のバランスを崩しやすくなる原因かも

「他に、「心臓」は精神もコントロールしているんだ」
「ふむふむ」
「だから目の使い過ぎは精神的にも疲れて、心のバランスを崩しやすくなるんだよ」
「気をつけないとですね」

久臥(きゅうが)

「二つ目、久臥(きゅうが)」
「きゅうが、ってなんですか?」
「これは「ずっと臥(ふ)している」という意味だよ」
「ふしている・・・?」
「横になる、寝るという事なんだ」
「ずっと寝ている、というのが久臥ですか?」
「うん、その通り、長期間の寝たきり状態の事を久臥と言うんだ」

寝たきりの状態は肺が弱る

「久しく臥(が)すれば気を傷(やぶ)る」
「これはどういう意味ですか?」
「ずっと寝ていると、肺が弱るんだ」
「今度は肺が弱るんですね」

肺が弱ると気が弱る

「そして肺がコントロールしているのは「気」なんだ」
「気は肺がコントロールしているんですか」
「だから、ずっと寝ていると気の働きが弱ってしまうんだよ」
「ふむふむ」

肺が弱ると肌も荒れやすく

「他にも、肺は「皮毛(ひもう)」もコントロールしているんだ」
「ひもう、って何ですか?」
「皮膚やうぶ毛の事だよ」
「うぶ毛ですか」
「肺が弱ると、顔色が青白く、肌がかさかさして荒れやすくなるんだ」
「美肌の大敵なんですね!」

久坐(きゅうざ)

「三つ目、久坐(きゅうざ)」
「ぎょうざ、じゃないんですね」
「これは「ずっと坐(ざ)する」、つまり座り続ける事だよ」
「座り続ける事ですか」
「デスクワークの人はまずこれに該当するよね」
「ボクも久坐なんですね」

ずっと座っていると胃腸が弱る

「久しく坐せば肉を傷(やぶ)る」
「これはどういう意味ですか?」
「ずっと座っていると、「脾(ひ)」が弱るんだよ」
「脾って、胃腸の事でしたっけ」
「うん、大雑把に胃腸が弱ると思ってくれていいよ」
「はい」

胃腸が弱ると栄養を吸収する能力が落ちる

「胃腸が弱ると、食べ物を消化し、栄養を吸収する能力が落ちるんだ」
「ですよね」
「栄養が足りなくなった身体は、「皮下脂肪」や「筋肉」をエネルギー源として消費するんだ」
「筋肉もエネルギー源なんですか!」
「うん、筋肉も非常時のエネルギータンクなんだよ」

「肌肉(きにく)」をエネルギー源として消費するようになる

「東洋医学では、それらを指して「肌肉(きにく)」と呼ぶんだ」
「きんにく、じゃなくて肌肉(きにく)なんですね」
「この場合の「肉を傷(やぶ)る」の意味は、「肌肉」が減ってしまうという事なんだ」
「ふむふむ」

「肌肉(きにく)」が減ると・・・

「座り続け過ぎると、脾胃が弱って、肌肉が減ってしまう」
「なるほど」
「筋肉が落ちて手足に力が入りにくくなるし、皮下脂肪が落ちて肌のシワも増えるんだよ」
「困りますね」

久立(きゅうりつ)

「四つ目、久立(きゅうりつ)」
「これは、「ずっと立つ」という事ですか?」
「うん、正解だよ」
「やった!」
「生活の大部分を立ち止まって働いている方などが該当するよ」
「立ち仕事、多いですもんね」

骨や歯を弱らせる原因に

「久しく立てば骨(こつ)を傷(やぶ)る」
「今度は骨(ほね)ですか」
「うん、これはダイレクトに身体を構成する骨格や、歯の事なんだ」
「歯も弱っちゃうんですか!!」

長時間の立ち仕事で「腎臓」が弱る

「長く立ち続ける事で、「腎臓」が弱るんだよ」
「今度は腎臓ですか」
「腎臓が司っている体の部位は「骨」なんだ」
「なるほど、だから骨が弱るんですね」

腎臓が弱ると・・・

「骨が弱れば骨折も増えるし、腰や膝が痛くもなるんだ」
「腰痛にもなるんですか」
「腎は髪も司るからね、腎が弱れば薄毛にもなるんだよ」
「それは・・・困りますね・・・」

久行(きゅうぎょう)

「最後、五つ目は久行(きゅうぎょう)だよ」
「どういう意味ですか?」
「これは「ずっと歩く」という意味なんだ」
「なるほど」
「立つだけでなく、歩き続ける仕事も結構あるからね」
「ありますね」

歩きすぎで「肝臓」が弱る

「久しく行くと筋(きん)を傷(やぶ)る」
「これはどういう意味ですか?」
「まず、長く歩き続ける事で「肝臓」が弱るんだ」
「歩き過ぎると肝臓が弱るんですか」

「肝臓」が弱ると「筋肉」にトラブルが

「そして肝臓が弱ると、肝臓の司っている「筋肉」にトラブルが生じやすくなるんだ」
「トラブルですか」
「筋肉が痛む、引きつる、痙攣するといった症状が出てくるよ」
「なるほど」
「肝臓は運動も司るから、運動能力も衰えるんだ」
「運動能力も落ちちゃうんですか」

見ても、寝ても、座っても、立っても、歩いてもダメなら・・・

「簡単に「五労」について説明したよ」
「仕事や生活スタイルによって、臓器が疲れるという事ですよね」
「うんうん」
「見ても、寝ても、座っても、立っても、歩いてもダメなら、目を閉じて宙に浮いてるしかないですね!」
「いやいや」

何事もバランスが大事

「これはね、バランスをとって生活して下さい、という事なんだよ」
「ふむふむ」
「逆に言えば、見る事も寝る事も、座る事も立つ事も歩く事も、健康にとっては必要不可欠なんだ」
「そうなんですか」
「ただ、どれか一つだけを延々と続けると健康に害があるんだよ」
「なるほど」

そうは言ってもバランスとるのが難しい・・・

「バランスに気をつけて生活しても、職種によっては限界があるよね」
「ですよね、立ち仕事なのに自分だけ椅子に座るなんてできないです」
「だから、仕事に応じてどうしても弱ってくる臓器はあるんだよ」
「そうなんですね」

弱った部分を助ける為に

「そこで、弱った臓器を助ける為に東洋医学を活用して欲しいんだ」
「鍼灸指圧ですね」
「うん、「肝」「心」「脾」「肺」「腎」のどれが弱っても、鍼灸指圧で整えて元気にすることができるんだ」
「ふむふむ」
「まずは健康に気をつけてバランスのとれた生活をする。それでもバランスがとれない様なら鍼灸指圧を試して欲しいんだ」
「なるほど」
「生活習慣で困ったら日本橋オリエンタル治療院へどうぞ」
>> 筋膜と東洋医学-「だから、筋膜は「第二の骨格」と呼ばれているんだよ」


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