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はむ院長の健康講座その5
東洋医学が未病治できる訳
「今回は、鍼灸の治療にどんな効果があるのか、というお話だよ」「はい」
「有名な原志免太郎(はらしめたろう)先生(1882~1991)というお医者さんがいてね」
「どんな方なんですか?」
「福岡出身のお医者さんで、九州帝国大学の実験室で1929年に、ある実験をしたんだ」
お灸をすると白血球が増える
「どんな実験ですか?」「結核にかかったウサギにお灸をすると、白血球の数が増えるんだ」
「白血球ってバイキンを食べるあれですか?」
「うん、免疫機構の主役とも言える血球だよ」
お灸で白血球をより活発に
「しかも移動速度も倍増し、細菌等を食べる速度も上がっていたんだ」「凄いじゃないですか」
「効果は3日程で徐々に元に戻るんだけど、治療を続ける事で持続時間が伸びる事も検証されているんだ」
「お灸って凄いんですね」
生涯現役。健康長寿の秘訣は鍼灸の効果か
「余談だけど、原志免太郎先生は108歳で亡くなられたんだけど、104歳まで現役の医師として活躍されたんだ」「凄く長生きなんですね」
「当時の男性長寿日本一だったんだよ」
「しかも生涯現役だったんですね」
「我々は、それも鍼灸の効果だったのではないかと思っているんだ」
医者による鍼灸がもたらす健康効果の実験研究
「他にも様々なお医者さんが、鍼灸施術前後の血液変化について動物や人間に対する実験研究をしたんだよ」「どうなったんですか?」
「増える量や増え方、期間には多少の差はあったんだけど、おおむね白血球が倍に増えて、数日間継続するという点では同じ結果だったんだ」
「ふむふむ」
「更にはリンパ球も増える事が確認されているんだよ」
「リンパ球って何ですか?」
「白血球の一種なんだけど、人の免疫を司る大切なものなんだよ」
T細胞を含めた「リンパ球」の増加で免疫力が向上する
「ウィルスや腫瘍に対して効果があるんだ。これが減ると免疫が落ちて様々な病気にかかりやすくなるんだ」「そうなんですか」
「リンパ球の一つT細胞が減少するのが、有名な「後天性免疫不全症候群(AIDS)」なんだ」
「うわ、一気に怖い単語が出てきましたね」
「うん、お灸ではT細胞を含めてリンパ球が増える事が証明されている訳だから、AIDSの逆の効果で免疫力を高める事ができるんだよ」
脳内麻薬ともいわれる「エンドルフィン」はモルヒネの200倍の鎮痛効果
「他にも、鍼をする事でエンドルフィンという物質が出て、モルヒネの200倍の鎮痛効果がある事も証明されているんだ」「鍼には鎮痛作用があるんですか」
「中国等では鍼麻酔といって、外科手術に麻酔薬の代わりに使用するケースがあるんだよ」
「うへぇ、なんか怖いですね」
「通常の麻酔薬と違って副作用も無いし、患者さんの意識もあるという事だよ」
「ボクは手術中は気を失っていたいです」
「麻酔薬を使うと血管の筋肉も弛緩してしまうから出血が止まらないんだけど、鍼麻酔で手術すると痛覚だけを遮断するから、止血が早くて術後の経過も良いそうだよ」
「そういうメリットもあるんですね」
「患者さんが自分で選択できる時代が来るといいよね」
血行の改善、緊張し過ぎた筋肉の弛緩、炎症を抑える、肩こりなどに効果
「他にも、血行の改善、緊張し過ぎた筋肉の弛緩、炎症を抑える、肩こり等の不快な感覚を抑える等の様々な効果が、鍼灸には認められているんだよ」「鍼灸ハンパ無いっすね」
体の内側から辛い症状の根っこを治す
「今までは現代医学的な観点からの話だけしてきたけど、鍼灸治療は東洋医学的な「経穴」(ツボ)の考え方をあわせて行うものなんだよ」「ふむふむ」
「この前も話に出た五臓(肝臓、心臓(心包)、脾臓、肺、腎臓)と六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)のそれぞれに対応した経絡・経穴という物があるんだ」
「難しいです」
「だね、まぁそれぞれの内臓を治療するツボがあるから、そこに鍼灸をするとその内臓が良くなるんだよ、とだけ説明しておくね」
「内臓が良くなるんですね」
「うん、東洋医学では様々な病気は内臓が原因で起こる事が多いと考えるんだよ」
「ふむふむ」
「内臓を治すことで根本治療ができるから、辛い症状は二度と起こらなくなるという考え方なんだ」
「なるほど、根っこから治すから再発しないんですね」
「症状の改善」「根本から治す」辛さを治し再発しない治療
「うん、東洋医学の考え方は根治を基本とするんだ」「でも、痛いのをすぐに止めても欲しいですよ」
「だから現在では、痛みを止める等の対症療法と根本治療を混ぜて治療しているんだ」
「なるほど」
「治療院さんの流派によっては、うちは根本治療しかしないという所もあるんだけど、全身治療を行う、大抵の治療院さんでは半々位の割合で症状の改善と根本治療を行っている筈だよ」
「腰痛や肩こりの治療を受けたら、知らないうちに体質改善もされるという事ですか」
全体的な体の免疫力を高めて健康な生活を
「うん、そしてその「根本治療」「体質改善」の考え方こそが、前から話している「未病治」と繋がるんだよ」「ふむふむ」
「全体的な体の免疫力を高め、弱っている臓器に対して根本治療を行う事で、将来的に発生するであろう病気を未然に防ぐ、発症の確率を下げる、発症しても軽い症状で抑える事ができるんだ」
「なるほど、確かに未病治に繋がりますね」
「うん、鍼灸も部分治療だと対症療法の割合が高くなってしまうけれども、全身治療を継続して受ける事が、未病治のひとつの答えなんだよ」
「わかりました!」
「じゃあさっそく、鍼灸の全身治療おねがいします!」
「はい。ではお気軽に日本橋オリエンタル治療院へどうぞ!」
<ご愛読ありがとうございました。次回は新たなテーマのお話をします。お楽しみに!>
>>花粉症治療-「花粉症体質とサヨナラできるんですか!」
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<< 未病と未病治その5-「腰痛や肩こりの治療を受けたら、知らないうちに体質改善もされるという事ですか!」
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